|
おしまいに |
「さて……ようやくこの茶番ともお別れだな」 | ||
「おかしい……理論的かつ冷静なネットマナー講座を開催するらしいから行ってこいって管理人に言われたのに……生傷が多いのは何故だらう」 | ||
「ラルクと組んで命があっただけでもめっけもんだよ。あ、ラルクは美食家だから奇麗な女の人以外眼中にないんだっけ。むしろAや王樹が無事だったのが不思議。面食いーってカイルが言って……あ」 | ||
「ほう。随分と兄を高く評価しているようだな。後で礼を言っておかなくては」 | ||
「ぴー(ふうっ。私は吸われなかったの。よかったよかった)」 | ||
「ふふっ、ももさんみたいな美少女でも無事だったなんて、ラルクさんってば、相当な面食いね。あら、Aさん、どうかしましたか?」 | ||
「ずーーーっと気になるんだけど、なんでこの講座のタイトル「蜘蛛の糸の歩き方」なのかなぁって」 | ||
「考えたのは王樹嬢の所の管理人だが……なんでも有名な旅行ガイドブックと文豪の作品とWebをかけたものらしい」 | ||
「ぴーい(Webをそのまま訳すと、気持ち悪いから、だって)」 | ||
「クモの巣が気持ち悪い? うーん、そうでもないけどなぁ」 | ||
「お前は「クモの巣の歩き方」なんというタイトルのサイトを覗きたいと思うのか?」 | ||
「う」 | ||
「確かにちょっとグロテスクな響きが……で、文豪の作品って芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のこと?」 | ||
「ぴ(あ、脳みそ筋肉なのに、純文学に通じてるなんて……びっくりなの)」 | ||
「ふっふっふー、あれ、登場人物の名前がインパクトあるからさ、よく覚えてんだー。恐れ入ったか」 | ||
「ぴーっ、(それくらいじゃ恐れいらないの。覚え方がまだまだ「坊や」なのー)」 | ||
「なるほど。望みの糸は儚く頼り無いが人一人は救える。されども心の狭い人間の前に糸はもろくも崩れさる……」 | ||
「そういうことだ。よりよいネットライフと仮想空間の向こうにいる人間と楽しい一時を共有するための希望の糸を、自ら断ち切ることがないよう老婆心からのアドバイス……そう受け取ってもらえれば僥倖だ」 | ||
「老婆心ねぇ……亀の甲より年の功」 | ||
「ぴー(おにーさんがいうと、洒落にならない重みがあるのー。老ってあたりー)」 | ||
「ぎゃぁぁぁぁっももさんっ、なんてことをぉぉぉぉっ」 |
そして誰もいなくなる… |
実はね |
「こ、ココまでくればOK? ったく、○○○○○年生きているくせに、オトナゲねーな。 もうちょいで高校2年生が出しちゃマズイ、長距離タイム出すとこだったぞ」 | ||
「ぴっ(さすが筋肉だけ無駄に整ってついてるの♪)」 | ||
「矛盾した褒め言葉をありがとう、merci。 さてと、ここまで読んでくれたお客様にささやかなおまけだ。 まず一つ。TOPページにある「Omake」。 あれは管理人たちが実際にもらった手紙や書き込みなどについて、毒を吐いているから、気が向いたら読んでみてくれ」 | ||
「ぴいっ(「ありがとうmerci」じゃ「歯痛が痛い」と同じなの。 ほかにもね、管理人がこそっとネタを潜ませていることがあるの。 もちろん文字じゃない方なの♪)」 | ||
「隠しているっていっても、パスが必要とかそういうのじゃないよ。慣れているヒトは簡単に見つかるさ。 時々増えていることもあるし……今のところ…… 「ウチの管理人が2枚、Aさんが1枚、にーさんトコの管理人さんが1枚」だ。 ま、かくれんぼのつもりで探してくれ。 ……鬼に気をつけてな」 | ||
「ほう。それは用心しなくてはならないな」 | ||
「■$○〒☆★△!!!!!」 | ||
「ぴぃ…(なんか聞いたこと無い言語なの……とうとうあっちの世界にいっちゃったのー……)」 |