*こんてんつ*

1・講師紹介
2・初めまして
3−1・掲示板その一
3−2・掲示板その二
4・メール
5・メッセ
6・チャット      
7・フォロー?
8・ゲーム
9・マダムたちの憂鬱
おしまいに

目次の解説 表紙に戻る

「ふむ……せっかくお嬢さん方とくつろいでいたのだが……また講座の時間か。仕方ない。再び私ラルクが今度はチャットについて……A嬢、起きたまえ」
「うに……」
「あのさー……俺たちが他の講座をしている間に、王樹さんと一緒にワインとウイスキーとウォッカ、トータルで何本空けた?」
「面倒になったから、途中で数えるのは止めた。35本ぐらいまでは数えていたが。
……仕方ない、男と会話するのは不毛だが、A嬢が目覚めるまで付き合ってもらおうか」
「ううっ、この人とだけは組みたくなかった……せめてギョーザぐらい食べてくればよかったよ……」

▲TOP

一・基本…同じ事を言うのは飽きた BY−ラルク

「さて……今まではメッセージを残しておく、送信するというように、相手の反応が帰ってくるまでに時間がかかる交流だった。メッセンジャーはそれなりに返事は早いが、相手の都合が悪い場合はやはり「即座に反応」とはいい難い。
……しかしチャットの場合、会話の相手が会話するためにそこにいる。つまり最初から話すことを前提とした交流だ」
「まずは基本中の基本。どんなタイプのチャットルームでも、入ったらとりあえず挨拶だ。名前は大抵一緒に表示されるから、名乗りの方は重要じゃないかもな」
「もちろん、初めてそのチャットに参加するのであれば、名乗っておくといい。それが礼儀というものだ。それから退室時も軽く挨拶して去るのが好ましい。立つ鳥後を濁さず……だな」
「挨拶もできないお子様は、場の雰囲気を読む前に、常識を読んでこいーーーーZZZ」
「え、Aさん? 起きているの?」
「寝言だろう。可愛いものだ」
「人類有史以来、一番可愛くない寝言だと思うけど……」
「ん? そうでもないが」
「……にーさんが言うと、微妙にシャレにならないっすー……」

▲TOP

二・待ちなさい、そこの車、とまりなさいー

「……誰だよ、この表題つけたの」
「先日ある人間に言われたのをそのまま流用してみた」
「……さ、さてと、次はチャットの使い方だ。まず大切なのは、そのチャットがどういう目的で設置してあるかを見極めることだ」
「雑談目的、命題を定めての討論目的……様々ではあるが、これもたいてい「初めての方へ」といったページで説明してある場合が多い」
「喫茶店やファーストフードなんかで、友達とおしゃべりするぐらいの気持ちでいいけど……相手はあくまで「他人」だ。君の同級生や同僚じゃない。なれなれしく、礼儀も何もない態度で話していると……そのうち管理人から追いだされるか、全員から無視されるようになるよ」
「常に目上の人に話す気持ちでいれば、間違いは起こりにくい。まぁ、慇懃無礼という言葉も世の中にはある。ほどほどが大切だ」
「い、いんぎんぶれー?」
「配点は5点と言ったとこだな。ほら、このメモ用紙に書いてみたまえ」
「カイルさぁぁぁぁんっ、あんたの兄貴がいぢめるぅぅぅぅっ、助けてぇぇぇっ」
「うにゅ、慇懃無礼の意味が分からないなら、辞書を引いてこーーーーいっ……ぐぅ」
「……しくしく……Aさん、寝言はいいから、早く起きて……」
「さてと……次に話の進め方だが、あくまで交流することが大切だ。一方的に話す人間はどこにいても嫌われるだろう? 聞き上手な人間は好感が持てるものだ」
「(結局「無礼」しか書けなかった模様)だからって、ずーーーーっと無口ってのも、管理人や参加者側としては、まるで会話に聞き耳立てられているようで気持ち悪い。
参加表明した以上は退室するまで、ちゃんと会話に参加すべきだし、最初から読むだけが目的なら、入室しない、もしくは参加表明しないほうがいいよ」
「入室しないと参加できないシステムのチャットであれば、覚悟して会話することだ。
まあ、そこまでの覚悟が必要な雰囲気のチャットには誰もいないだろうが……」
「そうそう。気楽に雑談。みんなで盛り上がろうっていう気分が大切だよ」
「……みんなで……酒盛りぃぃぃぃっ」
「起きろぉぉぉぉぉっ!」

▲TOP

三・そんなこと聞かれても……

「うー、頭がガンガンするぅ……」
「あんなハイペースで魔人二人を相手にするから……てか、付き合えるっていう時点でAさんの肝臓も人類規格外」
「いい酒は悪酔いしないものだ。明日には残らないだろうから安心するといい」
「はひっ……え、えとね、次はお話しする内容についてなんだけど……」
「まず、掲示板と同じルール……ネタバレは厳禁。以前ウチの管理人がAさんのところでコレをやりかけて、Aさんに止められたことがある」
「だって、まだクリアしていないゲームの話、始めそうな勢いだったんだもん……」
「管理人に代わってすんまへん。というように、ネタバレ系の話は、堂々とされると見ていない、やっていない人間の楽しみを奪うことになる」
「他にも、管理人が秘密にしているネタ……もっというならトリックかな。いくら「攻略で行き詰っているから、教えてっ」って言われても、管理人が隠しているネタは管理人以外自由にできないってこと、覚えておいてほしいなぁ」
「攻略解答=ネタバレになりやすいし、感想も然り。
チャットの勢いに任せて公開しないよう、要注意だっ」
「上手な話し方としては……「まさかあのシーンでカイルが……」などというように、肝心な所を話さない方法だ。これだとやっていない人間は興味をそそられるし、やった人間は「ああ、あれはよかった」などというように反応できる」
「で、結局お仕置きって何なの?」
「こういうふうに、単語だけだと、本当にやった人間しか分からないから、ほんとに「お仕置きって何?」って感じで話が進むよね。
あれ、竜槍君がいない……」
「ん? 彼なら疲れてお休みのようだ」
「(……なんか……今後ろを見たら夜一人でトイレにいけなくなるような予感……)」
「さて、ネタばれについてはこの程度だ。次に困るのは表沙汰にしていない話題をされることだ」
「ここにいるメンバーのサイトには俗に言う「裏ページ」はないけれど、隠してある話題について聞かれると、管理人はとても迷惑。だって隠してあるんだもん」
「厳密には隠しページというわけではないが、公表されては困ると説明している事柄を管理人でもない人間が公開するというのは言語道断だな」
「他にはメールアドレス。プライベートとサイト管理人として分けて使っている人もいるのに、プライペートの方でメールもらっちゃったーって…そのアドレス公開するとかね。
竜槍君のとこの管理人さんなんて、フォームメールだけど…徹底して公開したくないっていう感じ」
「これはチャットに限らず、ネットサーフィンの常識、いや、世間一般の常識だな。個人が非公開にしている情報を、個人以外が自由にできる権限は誰にもない…まぁ、現実世界でも「プライバシーの侵害」として裁判沙汰になるほどだ」
「だから、相手がすぐ向こうにいるっていう気軽さから、プライベートなことや個人情報を聞いてみたりするのはご法度。
例えば「管理人さんって、女?」とか、雑談としては普通だけど、ネットでは駄目なんだよ。
公表している人は別として、していないひとは聞かれたくないってこと。
ちなみにワタクシはももさんのまま♪」
「ほう、それではマダムと呼んだ方がよろしいかな?」
「……にょほ〜♪」

▲TOP

4・話し方講座・話され方講座

「ではマダム、次は話し方についてだ」
「にょほほ〜……えとね、次は話し方なんだけど、敬語については竜槍君が存命中にお話ししたからいいね」
「……辛うじてまだ生きてマス……敬語で話していれば無難だし、慇懃無礼に要注意ってのも分かったよな。あっ、それから一方的に話まくるのもアウト、他にもあるっけ?」
「一つは顔文字、記号を用いて心理状態を表現したりするものだが……多用は禁物だ。チャットは掲示板と違い、一人が一回で発言できる量は少ない。文字以外の情報が多いと、結果的に意味が分からない発言になる」
「極端な例では一行丸々延々顔文字とかね。
それから(--;)とか(T▽T)とかは割りとメジャーだけど、そうでない顔文字を多用されるのを嫌う管理人さんもいるから注意」
「次は括弧文字。(笑)とか(泣)というように、括弧で状態を示す文字をくくって使う表現だ。省略形で(W、または括弧を用いないW、Vなどもあるな。Wは大笑い、Vは微笑……」
「ちっちっちっ、他にもVの字はハートマークの略でもあったりするんだ。甘いね、にーさん」
「そうか、ご教授、感謝するv」
「…こ、怖い…えとね、他にも(爆)(自爆)(核爆)ってのもあるよね。どかんどかん爆発し過ぎるのは止めておいた方がいいけど……これも管理人さんの趣味次第。
こういうメッセージ以外の文字をどの程度使っていいかは、管理人さんの使用頻度を見極めるべし」
「(せ、石化するかと思った…)そういうのが嫌いな管理人さんは、たぶんどっかに明記してあると思うから、それがないなら適度に使ってみるといいよ。雰囲気が伝わりやすいしね」
「そうだな……洒落か本気か分からないメッセージを入力するのであれば、ウソだと分かるようにしておくことも重要だ。
「あ、カイルが灰になっている(笑)」とでもしておけば、冗談か本気かの区別も付けやすい」
「……それ、冗談?」
「たぶん……後でケイちゃんに確認をとっておこう……それからね、チャットで一人盛り上がりは寒いから止めてね。一人ボケ・一人突っ込み禁止ー」
「少しぐらいはいいんだけどさ、立て続けに一人だけで延々延々……は、全国のお笑い芸人突っ込み担当の方が一個師団で押しかけてきても文句は言えないよな」
「何、やりたい奴はやらせておけばいい。面倒だから他の連中が無視するようになるだけだ。
誰もが不快感を抱く書き込みであれば、おそらく素晴らしい団結力が生まれるだろう。
人間とはそういう生き物だ」
「あんさんがいうと、洒落にならんっすー」
「あ、あとね、掲示板やメールでもそうなんだけど、自分の近況を報告する必要はないよ。そういうチャットならまだしも、やたら「今日彼氏とデートしてきちゃった」とか「うわーん、英語の宿題終わらないよー」とか言われても、どうしようもないから。
基本的にサイトの話題、ネット全般の話題とか、誰もが共有できる情報でお話しした方が盛り上がるよ」
「そうそう。「今からご飯なので、退席します」ぐらいはいいけど
「あー、宅配便がきた」「うわーい、頼んでいた●×■※がきたー」とか克明に状況報告されてもねぇ
……というわけで、話題はみんなの共感を呼べるものを手探りでごそごそ探してみよー。みんなをどれだけ引き付けることができるかってのも、どっきどきモノだよね」
「暴走さえしなければ、だがな……ふふふ……」
「……あ、今ちょこっとだけ、目が赤かった……」
「そ、それから、「敬称」については「さん」「様」ぐらいが適当だよ。相手から「こんなふうに呼んでください」みたいな申し出がない限り、ハンドルネーム+さんor様。
ちなみに私のハンドルネームはFrom,Aだけど、「Aさん」でも十分OK。
ただし本人がいない場合は誰のことかわからなくなるから、ちゃんと正式なハンドルネームで呼ぼうね」
「敬称ぐらいで話題が逸れるのもなんだから、よほどひどい呼ばれ方をされないかぎり、オトナの余裕で見送っちまえ」

▲TOP

五・ハイパーご法度

「チャットは、ほぼリアルタイムで反応が帰ってくる。そして掲示板などと違って一度「発言」してしまえば、削除はできない。このことがどういう意味かわかるかね」
「えーと……(書き書き……)前言徹回ができないってこと?」
「残念だが字が違う。撤回だ。よくある間違いだな」
「ううっ……一度言ってしまうと、そのことに対してすぐ反応が返ってくる。現実では普通に起こりうることが、チャットでもおこる可能性がある……
売り言葉に買い言葉』って奴だ」
「たとえば掲示板なら何度か自分の書き込みを見直せるチャンスがあるし、削除機能があれば後日自分で消すこともできる。
でもチャットはそうはいかないよ。書き込んじゃったらそれまで。すぐに誰かの目に留まるし、すぐに反応がくる。それが論争を巻き起こす内容だったら……」
「残念だが、チャットが「荒れた」状態になる。管理人としてはまったくもって不本意な状況だ」
「楽しく会話していこうって雰囲気を、見事に壊すような、喧嘩腰の発言に対しては「相手にしない」が一番。
もし穏便な方向に持っていけそうならいいけど、そういう発言をした奴は大抵たいした配慮もなく書きこんでいるから、神経逆なでするだけかもね」
「残念だけど、喧嘩腰・場の雰囲気ぶち壊し発言については、しばらく放置して、管理人さんがどうするかを見守る方がいいよ。
管理人さん以外が応対すると、火に油だから」
「本気で管理人の心配をしているのであれば、メールで応援するか相談にのるといい。大丈夫ですかと一言いたわりの言葉をかけてやれば、管理人も胃潰瘍にならずに済むだろう。
何せ……
心配している貴殿こそが、胃潰瘍の原因である可能性がなきにしもあらず、と」
「にーさん、目が笑ってねぇ
……つっつまり、後から詳しく話すけど、管理人が本当に怒っていれば、管理人が手を下す。許容範囲内の暴走は管理人も楽しんでいることがあるんだ。
だからメールでこっそり、「先日の発言、すみませんでした」とでも伝えれば、管理人はにこやかに「大丈夫、あれくらいなら楽しい」って返事してくれる…かもな」
「そうそう、気になる発言があったら、発言者に直接言うより、管理人経由。自分の発言であればその場で、もしくはメールでフォロー。
でないと嵐が巻き起こるかもしれないからね。
神経質にならないように、まったり行こうー♪」

▲TOP

六・一見さん、いらっしゃ〜い♪

「サイトには「常連」が生まれる。よく来る人間というだけでなく、メールや掲示板に何度も登場する人間であれば、管理人もそう認識するものだ」
「うんうん。で、掲示板やメールみたいに管理人と常連さんっていう関係はいいとして、お客さん同士だと、「チャット常連」とかいう仲間意識ができることもあるよな」
「お客様同士の交流にお役立て下さいって、管理人さんが言っているチャットルームじゃ、嬉しい限りだよね。それで場が盛り上がれば万々歳」
「しかし……掲示板と違うのは、常連同士の結束が堅すぎると、一見の人間や、チャットは初めてだという人間が立ち入りにくい雰囲気ができてしまうことだ」
「掲示板はリアルタイムに話題が展開するわけじゃないから、話に割り込みがあっても平気だけど、チャットはそうはいかないもんね」
「常連さんたちが一つの話題で盛り上がっていると、他のお客さんが参加できなくて、最悪の場合管理人とチャットできない……ってことに繋がるぞ」
「一つの話題に固執して盛り上がるつもりであれば……自分たちでチャットルームを借りてきて話をすること。
チャットの基本は「万人で盛り上がること」なんだよ」
「もし話題から逸れたくないという場合には、「こんな話をしていました」と軽く説明するといい。もしそれに乗ってくれば話を続ければいいし、反応が鈍いようであれば、別の話題に移ることを勧める」
「逆にチャットルームに入ってくる時は、ログを見て話の流れを見るといいよ。「初めてだから」とか「慣れてない」が常に免罪符になるとは限らない。話の流れに乗るのは、チャットの基本ルールの一つ……かな」
「で、乗りにくい流れを作らない、流れに執着しないっていうのが、迎え入れる側の基本」
「……ああ、それから一つ、いい話を思い出した。常連たちがチャットで盛り上がっていたので、管理人が「何の相談ですかー」と割り込んだ。すると「ごめんなさい。管理人さんに内緒の相談してます……私たちだけで盛り上がってますから、管理人さんは見ないでください」と返事され、閉口したそうだ」
「あの……に〇ん昔ばなしみたいな口調で平然と怪談話するのは止めて下さい」
「しかも見とれるほどのとびっきりの笑顔……怖いけど、見たいけど、怖い」
「チャットの基本だ。管理人を無視するな。管理人は議長であって、学級会を見守る担任ではない。マダムの言うとおり、常連だけで話をしたいのであれば、自分たちでチャットルームを借りてくるがいい。管理人は万人と平等に話をしたいのだからな」
「そうそう。借りるのが面倒とかは言語道断として、あくまで他人のおうちのチャットルームにお邪魔しているっていう気持ちを忘れちゃだめだよ。そして大家さんをなおざりにしないこと。
それでは楽しくおしゃべりしよ〜♪」

▲TOP