番外編その一・涙の懺悔室

1・迷える講師紹介
2・迷える書き込み
3・迷えるメール
4・迷える声援
5・迷える言葉
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一・迷える講師紹介

「…何、ここ」
「よく来た。ここは罪人が己の罪を白状し、償うために作られた部屋、いわば「懺悔室」だ」
「……なんであんさんが牧師役で応対するんだよぅ…吸血鬼なのにぃぃぃぃ。しかも俺、死刑執行前の囚人みてぇ……」
「気に入っていただけたようで何よりだ。マダムの服の趣味に感謝することにしよう。
さて、ここでは一通り講座を見終えた後で、良心の呵責に耐えられなくなった子羊を救うことが目的だ。
人間とは弱い生き物だな……」
「だから、あんさんが言うと洒落にならんっちゅーに……
ここでは講座公開後から届いたお客様の反応について語っていくよん。ま、真夜中のラジオでも聞いてるような気楽な気分でGO!」

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二・迷える告白

「えーと、まずは…「うっかり敬語ナシで馴れ馴れしく話しちゃった」という君」
「一度ぐらいなら構わない。とはいえ気分を害するのは間違いないが……その後気をつければいいだけで、くどくどメールで謝罪する必要は全くない。謝罪するより先に、態度を改めることだな」
「管理人も鬼じゃないし。一度のミスは見逃し三振。度重なれば乱闘ってか。
次は「書き込む
板を間違えたっ」ってのはどう?」
「サイトの注意書きを読んでいないとこうなるな……確か私が担当した講座だったが……やれやれ……
繰り返しになるが、一度目は「仕方ない」で済ませるものだ。
書き込みが削除できるなら自力で削除し、改めて書けばいい。間違っても
管理人に削除願いを出すな。以上だ」
「あんさん、自分の講座に関わることだときっついねー……えとな、「管理人様、削除御願いします」ってのは、管理人に無用の手間をかけさせることになるんだ。
書き込み時の基本なんだけど、面倒でも
書き込みパスワードは設定したほうがいい。それが自分の発言に責任を持つってことになる。自分で削除できるんだから、あとで訂正できるしね。
もちろん、確信犯はダメだよん」
「つまり、無礼を承知で書き込み、誰かが何らかの反応を示した時点で削除する……いわば「書き逃げ」だ。
もちろん、ここにくるお客人でそのような無礼者がいないことは承知している……」
「承知してんなら、んな怖い顔しないでくらはい……。
というわけで、ここの講座で自分の書き込みが当てはまる気がする……なんて
気に病む必要はないよ。
管理人から
注意メールが届かない限り、お前さんはいい奴なんだから」
「そういうことだ。「ここを読んで自分の態度が気になった」というのであれば、貴殿は十分マナーに気をつけながらサイト巡りをしている素晴らしい人間だ。
これからも管理人と楽しく遊ぶといい。我々も心から歓迎しよう」
「んでは今日はこれまで。
「勉強になりました」っつーメールくれた君に感謝を込めて、1曲歌います!
ほげ〜〜〜〜♪
「……歌か、それは?」

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三・迷えるメール

「ぴっ(メール届けに来たのー)」
「何故イタチがメールを運んでいるんだ……」
「いーじゃん。癒し系癒し系。決して俺がタイマンだと怖いから呼んだわけじゃないぞぉ」
「了解したv」
「それ、苦笑だよな、そうだよな。すっげー楽しそうだけど……。
えーと……講座を開いてから、メールが何通か届いているんだよ。んじゃ神父さん、聞いとくれ。(笑)
「マナー違反していました。ごめんなさい」
「ぴっ(それだけ?)」
「だけ」
「………」
「どーした、にーさん。腹が減ったんなら、あっちで王樹姐さんとAさんが呑気に有閑マダムごっこしてるから、行ってくれば?
ただ、命がけになるだろうけどさー」
「……反省することはいいことだ。しかし……反省して欲しいとも思っていない、大切なお客人にそのように気を使われても、管理人としては逆に不本意だ」
「ぴっ(んじゃ、どうしてそんなに目が笑ってないの? すわってるのー。カイルさんが言ってた「陰湿陰険な」お目々って、ソレー?)」
「ももさん……あんた勇者だよ。全世界のヴァンパイアハンターがスカウトにくるよ……」
「お嬢さんのようなハンターか……手強いな(笑)
さて、先ほどの手紙だが……「それだけ」だ。
反省しているようだが、裁決は×だ。
頭から水が降ってきても文句は言えないぞ」
「にーさん、時々物知り過ぎ(汗)。んで、どーして俺が水を被るのさ……。
なーるほど。リンク元のサイトに関わることが書いてあるわけじゃない。それって要するに
ここのサイトの注意を無視しているってことだもんな」
「ぴっ(確かに「制作者の掲示板等に問い合わせるな」とは書いてたけど……講座内で「ごめんなさい」ってメールはOKとも言ったの)」
「言葉足らずだったことは反省している。
しかし「サイトに直接関係のないメール」を送られてくるのは面倒だ。ましてあくまで「心がけてほしい」と願っているだけで、反省は促していない。
そこまで管理人は「偉い」人間ではない」
「というわけだから、反省は心の中で。警告文書への反省文は冷静なおつむで対処。
そもそもさ、管理人が公に愚痴っているのを見て「あ、コレ私かも」って思っても、
公言しなくていいんだよ。そう思ったら行動で示せばいいんだし……とはいえメールで謝るのは「直接注意されたら」なんだけどね。
では次っ
「言いすぎじゃないですか?」だってさ」
「それこそ氷水でも頭からかけてやれ。
もともと「入場前に」の中で「毒を吐いている」と述べている。毒は往々にして強すぎるものだ。
まだ胃潰瘍の経験がないサイト運営人であれば、言葉が「優しくて易しい」ネットマナーサイトを紹介するし、さもなければ自分で作成した注意書き程度で済ませる。
……ここにリンクしたという時点で、管理人は既に胃炎持ちか、単に毒舌が好きかのどちらかだ」
「ぴぃぃっ(それにソレ、反省文じゃなくて、このサイトの内容に関する苦情なの。
この講座に関することは全て
ココに送れって書いてあるのーもう一度講座の読み直しー、読書百遍意自ずから通ずっ)」
「ももさん……ホント、俺の代わりに国語の模試、受ける気ない?」
「不正はいただけないな。ほら、君の国語力アップのために、特別にテキストを用意した。来週までに全問解答してきたまえ」
「いやぁぁぁぁぁっ、カイルさぁぁぁんっ、お宅のおにーさんが他人の家の弟まで躾けるぅぅぅぅぅっ」
「ぴっ(今日はコレまでなの♪)」

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四・迷える声援

「おらぁ、テキスト済ませてきたぞっ」
「ふむ(……採点中……)随分点数がいいようだが……」
「そこまで過小評価しなくても……何せウチの人外脳細胞を持つ女にどつかれながらやったから。ほら、名誉の負傷がいっぱい(涙)」
「なるほど。さてと、頭に入ったかどうかは別として、話を進めて行こう」
「ヒドイ………」
「ぴっ(またお手紙来たの)」
「ももさんはいい子だね♪ あー癒される、癒される」
「私では癒されないと」
「……世の女性はそうかもしれないけど、世の弟はみんな恐怖していると思われマス」
「なるほど。肝に銘じておこう」
「じょ、冗談なのに……怖いオーラが出てるよぅ……気を取り直して、お手紙読みますっ。何々「ラルクが制作者以外の人に使われているのが、すっごく嫌です。止めて下さい」だって。お兄さん、モテモテだね」
「ぴぃ(作品がとても好きな人は、作者以外の人に使われるを嫌がるかもなの。それだけ思ってくれるって、すごくありがたいことだけど……)」
嫌なら見るな。以上だ」
「ぴぃ(あ、断言なの)」
「あんさん、頼むから奇麗な顔して睨まないでぇぇぇ……俺、メール読んでるだけなのに、なんでこんな怖い思いをしなきゃならねーんだよ。カイルさん、助けて……」
「ぴっ(カイルさんじゃ、助けてもらうどころか、ミイラ取りがミイラになるだけなのー)」
「ふん、管理人がよしとしている物をわざわざけなしに来る輩に、それ以上かける言葉などない。
そもそも二次創作を許さない作者であれば、サイト公開に協力するどころか、認めるはずもないだろう」
「ううっ、手で十字架作ってもまるでウル〇ラマン……」
「さっきから何を踊っている」
「えーと、ウチの管理人直伝の炭坑節。「石炭をからう」仕種のところの練習であって、あんさんを牽制するための策を講じているわけではないので悪しからず」
「ぴぴっ(からうは方言なの。「背負う」が標準語なのー) 」
「(パチパチパチ)おもしろい踊りだ。あとでカイルに教えてやってくれ。
さてと、では少々制作者裏話をしてあげよう。実はこういうサイトを作ってみたいと言いだしたのは坊やの管理人だ」
「坊や……仕方ないか。えーと、ウチの管理人があんさんとカイルさんを使って作ってみたくなったんだと。で、最初は見送りバント。だからそれっぽいものを個人的にこっそり落書き。公開することなく、マイドキュメント保存(笑)」
「ぴっ(うん。ままと一緒に呑気にマシンガントークしてた時の暴走なの。でもしばらくして「やっぱ作りましょう」ってことになって、それぞれのサイトから出張してきたの)」
「文章は坊やの管理人、アイコンはマダムが作って、全体的な流れや、言葉遣いなどは、全員が納得するまでいろんな手段で相談した……トップページにある「好きな飲み物片手に相談」というのはジョークでもなんでもない。事実だ」
「ウチの管理人がぶっ放したネタで、あんさんとこの管理人さんなんか、紅茶吹きかけたらしいしなぁ(汗)。
えとな、今でもページを更新したりネタを追加するときには、ちゃんと相談しているんだよ」
「制作者としては、ただひたすら「お互いに楽しく交流するための、守ってほしいこと」を伝えたいだけだ。このようなサイトに不快感を抱くようであれば、サイト閲覧の基本……」
「ぴっ(はい、竜槍さん、ニンニク、王樹さんからもらってきたの)」
「さんきゅーーーー、では、ばらまきながら退避ーーーー(ももさん担いで、全力疾走)」
「見るな」

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五・迷える言葉

「えーと…カイルさんのカンペカンペ…にんにくOK、聖水OK、純血の吸血鬼には効き目が低いらしーけどとりあえず十字架スタンバイ……。
だいたいあのにーさん、永く生きてるから、本来弱点であるはずのモノモノに多少の抵抗力があるらしーしなぁ…。でもとりあえず人工降雨機も持ってきたぞ。重かったけど」
「ぴっ(そのぬいぐるみはなんなの?)」
「カイルさん特製、「対あんさん最終兵器」」
「ぴぃ…(カイルさん、日々おにーさん対策講じているの? 弟って、苦労するのー)」
「懺悔の途中で逃げ出すとは……ん?」
「さーて、今回も楽しくお話を続けよー♪(テーブルの上にちょこんと乗っているシェルさん人形、その手には「いぢめないでね」と書かれた立て札)」
「……さて、今回の懺悔の内容を聞かせてもらおうか」
「(よっしゃ、効果覿面♪ とりあえず「冷たい視線」が和らいだぞぉ)んじゃいっきまーす。
今回の懺悔は「文体そのもの」。
くもの糸公開以降に受け取った掲示板・メールの書き込みがどの程度変化したかを聞いてくれっ。
一番目っ。
”plz send it as sooooooooooon as poss!”
「ぴい(竜槍さん、英語の成績相当悪いって知ってたけど、あんまりなの♪)」
「ももさん……俺、一応進学校に行くような高校生なんだから、コレが大間違いってことぐらい分かるよ……うう、確かに学年平均をやっとこ越えるよな英語の点数だけどさぁ……つぶらな瞳でヒドい……」
「……このメールは坊やの管理人がメールウェアゲームを配布した際に実際にもらったメールだ。
勿論裁決は×だ。件名も挨拶もない、まして正確でない英文ともなれば、気分を害するのが当然だ」
「管理人もあきれ返って、一回目は「ルールを飲み込めなかったのかもな」って、オトナの余裕で無視したんだと。文章がどれだけ丁寧でも、基本的なこと…「件名・名前なし」ってのは、こういう扱いを受けるから気をつけたほうがいいよ。まして日本語ですらないってのは論外だね」
「ぴっ(ちなみに2、3度、同一人物から同様のメールを受け取った竜槍さんトコの管理人さん、ぶっちぎれて、慇懃無礼モード全開の警告文書を自サイトの掲示板に書き込んだのー。それ読んだヒト、絶対引いたのー♪)」
「(シェルさん人形を盾にしつつ)おうっ。俺の管理人の陰険陰湿っぷりは、にーさんに匹敵するぞぉっ」
「……自分では丁寧な言葉と、正しい文書を書いているつもりでも、最初に名乗っていない、件名が不適切なメールや書き込みは不快感を与える……。
現実世界を考えてみるといい。親しい友人であれば挨拶抜きで会話を始めることはあっても、初対面の人間に名乗りもせず話しかけることはあるまい……道を尋ねるのとは訳が違う」
「ぴっ(顔をつき合わせて「すみませんが…」って聞くことができる現実と違って、ネットでは顔が見えないの。だから挨拶は大切なの)」
「大抵の掲示板じゃ、名前を確実に書かなきゃいけないけど、本文中に書くのを忘れてるヒトは要注意。メールもね。有名なhotmailなんかは差出人の名前がアドレスについて回るけど、やっぱ本文に名前がないってのは気持ちが悪いんだよ? ウイルスが自動配信したメールみたいでねー……」
「そういうことだ。用件のみの簡潔な文書は忙しい人間にはありがたいが、簡潔すぎて人間的な温かみの薄い文書には反応しづらい。名前なし・件名なし・文法が間違った文書になっていないか、もう一度確認することをお勧めしよう」
「んじゃ、その2行きまーす。
「○○(ソフト名)下さい」「DL下さい」。
これはにーさんトコの管理人さんが以前からよくもらっていたメールウェアダウンロード希望メール。
ココのサイト公開後でも、一向になくならないんだとさ」
「ぴ?(これだけなの?)」
「だけなの♪ 当然件名ナシ、名乗りナシ♪」
「……そうだな。ここの講座の隅から隅まで読めとはいわない。いや、むしろサイトに来なくてよい。そういう輩はまず図書館にでも籠もって国語の勉強からやり直すべきだからな」
「……う、その、にーさん、朗々と流れるような奇麗な歌声で死刑宣告するのは止めてもらえませんか……俺が怖いから。
カイルさんも苦労したんだろうなぁ……こんなにーちゃんから躾けられたんだ……」
「ぴいっ(だからあんなに逞しいの。麦は踏まれて強く育つの。
あのね、「ダウンロード」っていうのは「データをもらう」っていう意味が含まれた「行動」なの。「行動を下さい」なんていわれても、不可能なの)」
「ソフトを下さいというのはまだよいとしても……初対面の人間に頼みごとをしている立場の人間が使うべき言葉遣いではないな。特にその一言のみしかない文書となれば、無視してくれと言っているようなものだ」
「これもさ、考えてみたら当然だろ?
突然見知らぬヒトから電話が掛かってきて「醤油下さい」のみでガチャン。確かに醤油はウチにあるけど、お宅は誰?ってキモチにならないかい?」
「そういうことだ。
ゲームや作品で楽しんでもらえることが管理人にとっては大きな喜びとなる。それは間違いない。だから管理人側も日々更新しているのだ。
本当にそのサイトで楽しみたいというのであれば、
互いに守るべき礼儀が存在するということを肝に銘じておくといい。
……今日はこのくらいにしておこう」
「……って、ああっ、にーさん、シェルさん人形もってっちゃダメぇぇぇぇっ、俺の最後の砦ぇぇぇぇっ」
「ぴっ(さすがおにーさん、シェルさんが関わると行動が素早いの)」

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